果物に含まれる糖質について

ある時、授業中に一人の生徒が「糖質を多く含む」という理由から果物の健康効果を否定しました。この「果物に含まれる糖質=良くないもの」という意見を聞いたのはこれが初めてではありません。

 

果物を食べるのは良くないという考えは、数年前に低炭水化物ダイエットが流行った頃に出てきたものですが、その誤解は今もなお続いています。「糖質ばかりだから」や「炭水化物が多く含まれているから」という理由で果物を食べないようにしているという人の声を聞かない日はないほどです。世の中に存在する食べ物の中でもヘルシーな部類に入る新鮮な果物について、その事実をお伝えしたいと思います。

 

果物に含まれる糖質

まず「果物はすべて糖質」という主張についてですが、これは全くの誤りです。果物には天然の糖質以外にも多くのものが含まれています。例えば水分、ビタミン、ミネラル、食物繊維、フィトニュートリエント(体に様々な良い影響をもたらす天然の植物性化合物)などです。1食分約75kcalでこうした要素を含む食品が他にあるでしょうか?

 

ヘルシーな炭水化物

「炭水化物が詰まっている」や「糖質が多く含まれている」という主張については総体的に捉える必要があります。果物を食べるときに摂取するカロリーの大部分は炭水化物によるものというのは事実です。それらはほぼフルクトースの形態で存在し、果物に含まれる天然の糖質にあたります。

 

しかしそれは果物に限らずすべての植物性食材についても言えることで、大部分は炭水化物なのです。炭水化物というのは天然の糖質だけでなくヘルシーなデンプンやセルロースなど食物繊維にあたる構造物質も含みます。野菜を食べるときに摂取するカロリーの大部分は炭水化物によるものですが、野菜に対して「炭水化物が詰まっている」と言って嫌がる人はあまりいないですよね。

 

糖質や炭水化物が多く含まれているからと食べ物を否定する前に、その量だけでなく形態に注目してみてください。果物や植物性食材に含まれる天然の炭水化物の栄養価(糖質、デンプン、食物繊維)には大きな違いがあります。ブラウニーやバーベキューソースなどに含まれる中身のないカロリーは添加された糖質によるものです。

 

では1食分の果物にはどのくらいの糖質が含まれているのでしょうか?平均的な大きさのオレンジに含まれる天然の糖質はたったの約12g(約小さじ3杯)です。1カップのイチゴではたったの約7g(小さじ2杯未満)です。どちらの場合でも糖質とともに3gの食物繊維、およそ1日分に相当するビタミンC、ヘルシーな抗酸化物質、葉酸、カリウムも摂れます。カロリーはたったの50~60kcalくらいでしょう。「すべて糖質」とは言えないですよね?

 

それに比べて約600mlのコーラは約225kcalです。言うまでもなく抗酸化物質、ビタミン、ミネラル、食物繊維は含まれておらず、炭酸水に着色料、香料、約60gの砂糖(約1/3カップ)が含まれたものを飲んでいるだけです。

 

これこそ「糖質が多く含まれている」ということだと私は思います。

 

スーザン・ボワーマン
ハーバライフ・ニュートリションの栄養トレーニングのディレクター。管理栄養士であり、スポーツ栄養学を専門とした有資格者。