自分に合ったダイエットとは?

よく「ダイエットは良いこと?それとも悪いこと?」と聞かれますが実際どう答えるのが正解か迷ってしまいます。多義的に“ダイエット“という言葉が使われ過ぎてしまい、本来の言葉の意味を失っているのかもしれません。

 

ダイエット(diet)とはギリシア語のdiaita(生活習慣、生き方)を語源としています。人はそれぞれ日常の生活を構成する食習慣とパターンを持っていますが、体重を減らしたいなどの理由でカロリーをカットするためにその習慣を変更します。実際私は毎日ダイエットをしています。食事の好みやパターンは日々変わり、それがいつものダイエット=食生活なのです。カロリーをカットする目的でその食生活に変化をつける場合がありますが、私は概ねこの全体を指して“ダイエット中”と言っています。

 

良いダイエットと悪いダイエット

もちろん食生活には良いものと悪いものがあります。 食べ物に気を使って良いものを選んでいる人もいれば、ファストフードと甘い飲み物ばかりの人もいます。体重を落とす必要がある人にとって、ダイエットをすることは良いことと言えますが、どのような方法でダイエットをするかが肝心です。続けられるダイエット方法で、バランスが取れていて健康的に体重を落とすことができるなら良いですが、もし行おうとしているダイエットがバランスの悪い厳しすぎる制限があるものだと続けるのは難しくなります。摂取カロリーが低すぎてエネルギーが足りなくなり、急激に体重が落ちるようなダイエットは悪いダイエットです。

 

自分に合ったダイエット

うまくいくダイエットは栄養価を考慮しつつ毎日続けることができる内容のものです。身体が必要としている栄養を摂りながら自分が楽しめる食事内容にし自分のライフスタイルに合わせることが大切です。まずは簡単で基礎的な原理に沿っていつもの食生活を少しずつ変更し、ベストな食事内容を見つけていく方法をおすすめします。

 

ベースとなる食事内容

私は家を建てるのと同じように食事内容を考えるのが好きです。土台となる基礎を決め、そこから支えとなる枠組みを決め、最後に個性が出るように仕上げて自分オリジナルのものを作ります。家を建てる場合は予算がありますよね。食事内容を考える時にも全体の摂取カロリー数を決めます。目標が減量、増量、現状維持、どの場合でも、摂取可能なカロリー数が決まらなければ何を食べていいのかわかりませんよね。家の広さが色々あるように、人もそれぞれ必要なエネルギー量が異なりますが、必須カロリーは概ね体組成と運動量により決まります。また、家と同様に、食生活もしっかりとした基盤が必要です。理想は食事の主な部分は脂質が少ないたんぱく質とし、野菜、果物、全粒粉などによるヘルシーな炭水化物、そして適量の良質な脂質を含むようにすることです。大抵の場合は、カロリー全体の半分以上は炭水化物によるもので、残りの半分以下がたんぱく質と脂質によるものとなるでしょう。たんぱく質、炭水化物、脂質と併せてビタミンとミネラルも摂りましょう。

 

食生活のカスタマイズ

大まかな枠組みが決まったら、次は自分に合わせてカスタマイズしましょう。栄養価を満たすだけでなく、好みやライフスタイル、予算によって自分に合った食生活のプランを立てましょう。自分に合わせてカスタマイズすることが成功への鍵です。世の中にはヘルシーな食品が無数にありますが、自分の家が居心地の悪い場所だと楽しく生活できないように、食生活もあなたが好きで良いと思えなければ続けられません。自分にぴったり合っていると思えるダイエット=食生活を見つけることができたら、この先もずっと快適にウエイトコントロールができるでしょう。

 

スーザン・ボワーマン
ハーバライフの栄養トレーニングのディレクター。管理栄養士であり、スポーツ栄養学を専門とした有資格者。